2018.02.28 Wednesday
平成30年 2月 NHK 町田カルチャー教室
厳寒からようやく春の兆しが見え始める頃となりました。
今月の1点目です。
亀形蓋付き菓子器と丸の蓋物です。
亀形菓子器は欅製で内側が朱塗りで仕上げております。
背中には小亀が乗っております。
丸の蓋物は玉杢の美しい材で製作されております。
材はおそらく栃かタモと思われます。仕事も丁寧で最後に拭き漆で仕上げております。
銘は入っておりませんが名人でしょうね。
2点目です。
壷と花入れです。
壷は良い色合いですが素人の製作と思われます。
鶴首の花入れは底脇に銘が入っております。
口が細いので椿一輪が良いですね。
3点目です。
高麗青磁象嵌葡萄文梅瓶です。
残念ながら古い品ではなく近年の写し物です。
青磁の色、象嵌、高台の造り、生地の色等説明いたしました。
なかなか名品の少ない分野です。
韓国では現代青磁の名工が多く活躍しております。
4点目です。
高村光雲の鋳銅製、達磨大師です。
ギャランティには昭和52年に高村光雲の原型で製作したと書かれております。
光雲生前にもブロンズ製の作品は出されておりました。
その作品から型を採り製作したと思われます。
箱書きが付いておりませんと見極めが難しいですね。
木彫の作品、ブロンズの作品とそれぞれの評価をお話ししました。
5点目です。
おびどめ帯留め3点です。
3点とも18金台でパール、水晶、もう1点は不明です。
帯留は収集家が多い分野で私も集めております。
特に金工の良い作品は近年少なくなってきております。
今月の私の1品は塚田秀鏡の銀製に金象嵌が入った煙草入れです。
明治の金工会のスーパースターで海外でも人気の作家です。
久しぶりに時間がありましたので昨年の東美アートフェアーの図録作品の解説です。
来月もまた鑑定品お待ちいたしております。
当カルチャーは原則、毎月第4水曜日10時15分から11時45分にNHK町田教室で開講しております。
品物を持ち寄り、お互いに鑑定しあいながら骨董品の見る目を養います。
みなさまで楽しみながら知識を深め、趣味をより充実させ、広げるのに役立ちます。
鑑定品が無くても大歓迎ですのでどうぞお出かけください。いつからでもご入会できます。
【受講のお申し込みは NHK文化センター 町田教室まで】
東京都町田市原町田4-1-17 ミーナ町田8階
TEL : 042-726-0112
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_416464.html
古美術ささき 佐々木 一