2017.06.30 Friday
平成29年 6月 NHK 町田カルチャー教室
露のうっとうしい日が続いております。
今月の1点目です。
五鈷杵です。
ほとんどが金銅製で平安時代から密教法具として作られております。
この品は銀色で今までに見たことがないような文様です。
持ち主の方は銀佐波理との説明でお求めになられたとの事です。
幾分小さい大きさで時代はそんなに古くはないとおもいますが珍品ですね。
2点目です。
李朝の刺繍額と奈良絵
李朝末ぐらいは時代がある虎二頭の刺繍を額装した作品です。
虎が豹柄で可愛いですね。
韓国のポジャギの美術館の話をしました。
奈良絵の額です。
江戸初期頃との事でお求めになられたとのことですが初期はなくても江戸中期は
あり図柄もお姫様で良い状態です。
作者名が入っておりますが残念ながら判読不明です。
飾っても美しい品です。
3点目です。
柿右衛門の香炉です。
鶉に秋草図で12代柿右衛門の作品です。
銀火屋も付き共箱で良い作品です。
柿右衛門の解説をしました。
4点目です。
和綴じの本で江戸時代末頃の女大学です。
女大学とは江戸時代中期以降広く普及した女子教訓書でこの本は百人一首が付いております。
この本を読んで女性の教養や作法を学んだのでしょうね。
表紙に錦絵を使用しております。
5点目です。
李朝徳利と染付の瓶です。
李朝徳利は時代の判断が難しい品です。
高台の欠けた跡を見ると良い土ですが胴や首は修理跡もあり色も変色しております。
染付の瓶も割れ跡の金修理が大変だったろうなとは思いますが?です。
後はガレ風ランプと中国のお土産 の三彩の馬でした。
今月の私の1品は掛軸で「足利義政短冊」です。
三重箱に納められており江戸時代の表具です。
古い時代の短冊の特徴を話しました。
今月も鑑定品多数有難うございました。
来月もまた鑑定品お待ちいたしております。
当カルチャーは原則、毎月第4水曜日10時15分から11時45分にNHK町田教室で開講しております。
品物を持ち寄り、お互いに鑑定しあいながら骨董品の見る目を養います。
みなさまで楽しみながら知識を深め、趣味をより充実させ、広げるのに役立ちます。
鑑定品が無くても大歓迎ですのでどうぞお出かけください。いつからでもご入会できます。
受講のお申し込みは NHK文化センター 町田教室まで】
東京都町田市原町田4-1-17 ミーナ町田8階
TEL : 042-726-0112
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_416464.html
古美術ささき 佐々木 一