生憎の冷たい雨が降っております。
今月の1点目です。
今年9月にお持ちになられた赤サンゴですが宝石鑑定に出されて結果が出ました。
思った通りサンゴではなく「ドロマイト」という石灰石の白い鉱石です。
それを赤く着色したものでした。
以前高知を旅行した折に親戚の方がお求めになられたとの事でした。残念!でした。
画像の右は本物で左がドロマイトです。
2点目です。
蓮田修吾郎作の朧銀(ろうぎん、おぼろぎん)一輪生です。
シャープな造形が特徴の文化 勲章作家です。
朧銀は銅に4分の1銀を入れた合金で、渋い色合いを醸し出します。
3点目です。
松竹梅文の油壷です。明治から大正にかけて製作したと思われます。
油壷とは(髪油などの)油を入れておく小型の壷で戦前ぐらいまで使用されておりました。
油壷の歴史をお話しいました。
4点目は春屋宗園「偈書」の掛軸です。
藤井誡堂老師の箱書がございますが筆跡から推察すると真贋が難しく思えます。
その根拠をお話ししました。
春屋宗園は(安土桃山・江戸前期の臨済宗の僧。大徳寺百十一世。
春屋は道号、宗園は法諱、別号に一黙子。
大徳寺百二世江隠宗顕に参じ、江隠示寂後、古渓宗陳と共に笑嶺宗訴に参じ、永禄12年大徳寺に出世開堂。
津田宗及・今井宗久・千利休らと親交。利休の孫宗旦を弟子とする。
後陽成天皇の勅問に答えること数度、大宝円鑑国師を特賜される。
慶長16年(1611)寂、83才。)
真作は数が非常に少なく良い品は高額です。
5点目です。
武者小路実篤の魚図です。
実篤は花や野菜の絵は多くありますが魚は少ないですね。
鱸でしょうか?
晩年の作ではなく中年の作ですが良い作品ですね。
来月も鑑定品お待ちいたしております。
今月の私の1品は百万塔を持参しました。
塔と中に納められている世界最古の印刷物、自心印陀羅尼経を見ていただきました。
百万塔は天平宝字8年(764)におこった恵美押勝(えみのおしかつ)(藤原仲麻呂)の乱後の動乱を鎮めるため称徳天皇によって発願され、宝亀元年(770)に完成した100万基の小塔である。当初は大安寺や東大寺など十大寺に10 万基づつ安置されたが、現在は法隆寺に伝来した4万数千基が残るにすぎず、それらも多くが寺外に所蔵されている
百万塔におさめられた陀羅尼。無垢浄光大陀羅尼経の相輪・自心・根本・六度の四種の陀羅尼を銅版または木版で印刷したものがほとんどで,現存する世界最古の印刷物といわれる
当カルチャーは毎月第4水曜日10時15分から11時45分にNHK町田教室で開講しております。
品物を持ち寄り、お互いに鑑定しあいながら骨董品の見る目を養います。
みんなで楽しみながら知識を深め、趣味をより充実させ、広げるのに役立ちます。
鑑定したい品がある方もどうぞお出かけください。いつからでも入会出来ます。
【受講のお申し込みは NHK文化センター 町田教室まで】
東京都町田市原町田4-1-17 ミーナ町田8階
TEL : 042-726-0112
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