2014.08.06 Wednesday
イタリアン懐石
先日お弟子の方からお茶事に招待されました。
懐石が得意な方で2か所で懐石料理を学んでおります。
今回のお料理の趣向はイタリアンです。
盛夏ですのでお点前は見ても涼しく、頂いても美味しい、氷をたっぷりと入れた水手前です。
お呼ばれしたお宅は17,8年ほど前に気鋭の建築家が建てたお宅で全面ガラス張りで壁がなく真中に柱がある五重塔に近い構造です。
そのため、外の景色と一体となり庭が家の一部のようです。
和室が無い為ソファーが寄り付きでテーブル席での懐石となります。
玄関に掛っていた軸は「風」で勢いのある少しデフォルメされた書体です。
花は李朝の白磁の角瓶に「むくげ」です。
連客は次客が亭主のご主人、お詰めが亭主のお友達(当店のお客様でもあります)のご主人と男性三人です!
ソファーで冷たい梅ジュースを頂き懐石へ。
水手前ですので当然炭手前がなく懐石からとなります。
まずは件のごとく懐石膳が運ばれます。
向付はバカラでトマトソースの上に真鯛と鱸がカルパッチョ風に並べられております。
飯椀の中にはリゾット、汁椀の中にはアスパラのすり流し風、冷製スープです。
お酒はワインですが残念ながら車なのでぐっと我慢です。
その代りフランスのワイナリーで年200本しか生産されない
ノンアルコールのシャンパンを頂く。美味しい!
汁のお変わりで今度は冷製コーンスープ、コーンの甘さが新鮮、
煮物椀が到着、冷製アサリスープに焼きナスが入っております。朱のお椀も時代ですが斬新な意匠です。
焼魚はメカジキのフリット野菜添え、
炊き合わせは鴨、ズッキーニ、蓮根、アスパラをエルメスの皿に乗せて
八寸はいかとイチジクをジノリの皿に乗せて箸洗いはトマトスープをオールドベネチアグラスで
サラダはアスパラ、イチジク、桃で三人共ついにギブアップ
最後に一同、箸を落として無事に終了!
お菓子を頂く、これもお手製のイチジクのコンポート、食感よくジューシー やはり別腹でしょうか?
仲立ちしていよいよ水手前
ドーンと真中に置かれた背の高いガラスの水指はバカラで、茶碗はガラスで辻和美、茶器もガラスで大室桃生、建水は白磁のクラウン、リン、蓋置は李朝の餅型、茶杓は長野烈の銀と四分一の茶杓、
見事な茶筅振りで泡が立ち甘露!ご亭主にも一服でお詰めが茶筅を振り泡が綺麗に立ち無事に終了!(習ってない方が水手前で泡を立てる事は難しいです。)
次客、お詰め、はお茶は習っていませんが見事な客振りでした。
当日は35度の猛暑日でしたがさっぱり、ひんやりと頂くことができました。
終了後は暫し歓談それぞれ職業が違いますので大変有意義な時を過ごさせていただき感謝です!